独立直後のリトアニアを舞台に、リトアニア出身の母とともに同地を訪れたアメリカ生まれの少年の視点から、故郷をめぐる記憶や葛藤、そして移りゆく時代の狭間で生きる人々の姿を静かに見つめたドラマ。本作が初の長編劇映画となるトーマス・ベングリス監督が、ワシントンD.C.でリトアニア移民の息子として育った自身の経験をもとに、領土や体制の変化に翻弄される人々の現実を繊細に描き出す。
1992年、ソ連から独立を果たしたばかりのリトアニアに、アメリカからヴィクトリアとコヴァスの母子がやって来る。ヴィクトリアは幼い頃にソ連占領下のリトアニアで家族と引き離され、家と土地を失った過去があった。ナチスドイツからソ連へと支配が移り変わったリトアニアでは、異なる体制のもとで人々の自由は揺らぎ続けてきた。20年ぶりに故郷へ戻ったヴィクトリアは、失われた実家の土地を取り戻し、息子とともに新たな暮らしを始めようとするが、そこにはすでにロシア人一家の生活があった。簡単には土地を取り戻せない現実を突きつけられ、理想としていたリトアニアでの再出発は静かに歪みはじめていく。
リトアニアにルーツを持つアメリカ生まれのマータス・メトレフスキが少年コヴァス、リトアニアを代表する俳優セビリヤ・ヤノシャウスカイテが母ヴィクトリアを演じた。
2019年製作/96分/リトアニア・ラトビア・ドイツ・ギリシャ合作
原題または英題:Gimtine
配給:太秦

「MOTHERLAND」の解説
監督のトーマス・ヴェングリス自身の体験に基づき、ソビエト連邦崩壊後、独立間もないリトアニアを訪れたアメリカ育ちの少年の目を通して、そこに生きる人々の姿を描いたリトアニア映画。ある夏休み、アメリカで生まれ育った12歳の少年コヴァスは、初めて母ヴィクトリアの故郷リトアニアを訪れる……。国家や歴史が人々の人生を大きく左右させていく様を見つめるヒューマンドラマ。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 2026年7月4日公開予定
監督:トーマス・ヴェングリス
