水俣病の記録で知られる報道写真家・桑原史成の生きざまを追った、韓国発のドキュメンタリー。
1962年に水俣を撮影した作品で報道写真家としてデビューした桑原史成は、水俣病の被害者たちに長期的に寄り添い、被写体と深い関係性を築きながら、人間の尊厳と記憶を写し出す仕事を60年以上にわたり続けてきた。政治、公害、分断といった主題に真正面から向き合い、2014年には土門拳賞を受賞。同時代の記録者として、後進に多大な影響を与えてきた。その活動は日本のみならず、日韓国交正常化前夜の1964年に韓国へ渡り、市井の人々の姿をとらえた写真群が、その後の代表作「水俣・韓国・ベトナム」などに結実。それ以降も、南北朝鮮の双方に足を運ぶという希有な経験を通して、分断国家の現実を一貫してカメラに収め続け、韓国においても彼の写真は重要な歴史的記録として高く評価されている。
本作では、桑原を長年にわたり支えるパートナーの和子ら関係者のインタビューなどを通してその人物像に迫るとともに、高齢となった桑原が健康状態を心配されながらも、人生をかけて撮り続けた韓国を再訪しようとする姿を映し出す。監督は「ムルスム(水の息)」「プルスム(炎の息)」などを手がけた韓国のドキュメンタリー作家コ・ヒヨン。
2025年製作/98分/韓国
原題または英題:A Portrait of Photography
配給:スモモ

「100万カットの記憶」の解説
『水俣・韓国・ベトナム』などを代表作として、60年以上に渡って現役で活躍する日本を代表する報道写真家、桑原史成。2026年に90歳を迎える彼の足跡を振り返るドキュメンタリー。100回以上も往復した韓国では、貧民街や基地の村の風景を収め、その写真は貴重な歴史の記録となっている。監督は、韓国の済州島出身のドキュメンタリー監督、コ・ヒヨン。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 2026年9月5日公開予定
監督:コ・ヒヨン
出演:桑原史成 桑原和子
