スイス出身の双子の映画作家ラモン&シルバン・チュルヒャー兄弟の長編第3作で、長編デビュー作「ストレンジ・リトル・キャット」および第2作「ガール・アンド・スパイダー」に続く「動物三部作」の第3作。
カレンは幼少期を過ごした森のほとりの家で、夫や子どもたちと暮らしている。夫の誕生日を祝うため、社交的な姉ユーレが家族を伴って訪ねてくるが、ユーレにとってこの家は強権的だった亡き母との不快な思い出に満ちた場所だった。やがて、それぞれが抱えるわだかまりやトラウマが次々と表面化し、家族の均衡が徐々に崩れていく。
ラモンが監督・脚本・編集を手がけ、シルバンが製作を担当。「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」のマレン・エッゲルトがカレン役で主演を務め、「落下音」のルイーゼ・ハイヤーが謎めいた女性リフを演じた。2024年・第37回東京国際映画祭「ユース」部門および2025年・第26回東京フィルメックス上映作品。2026年10月には「ストレンジ・リトル・キャット」「ガール・アンド・スパイダー」とともに、「ミニアチュールの詩学 チュルヒャー兄弟『動物三部作』」と題して劇場公開。
2024年製作/117分/PG12/スイス
原題または英題:Der Spatz im Kamin
配給:グッチーズ・フリースクール

「煙突の中の雀」の解説
豊かな自然環境に囲まれた田舎で暮らす一家の元に、妻の姉が訪ねてきたことで過去が甦り、家族の生活が揺らぎ始める様子を描くヒューマンドラマ。監督はスイス出身のラモン・チュルヒャー。製作は彼の双子の兄弟、シルヴァン・チュルヒャー。2026年10月30日(金)より全国公開の「ミニアチュールの詩学 チュルヒャー兄弟『動物三部作』」の一本として上映される(他二本は「ストレンジ・リトル・キャット」<2013年>)「ガール・アンド・スパイダー」<2021年>)。「動物三部作」における彼らの表現スタイルは、アパートの一室や古い実家など限定された閉鎖的な空間(ミニマムな世界)のなかに、人間の心理や複雑な関係性、世界の縮図を緻密に描き出すいうもの。大きな事件が起きるわけではなく、日常の「微細なもの」……コップが置かれる音、誰かの視線、料理の煙、ふとした沈黙など、日常の極めて小さなディテール(ミニアチュール)が積み重ねられていく。そうしたマクロな世界をミクロに縮めた映画に登場する「猫」「蜘蛛」「雀」といった小さな動物たちは、狭い家の中で暮らす人間たちのメタファー(比喩)でもある。小さな空間を徹底的に描くことで、人間の孤独、自由への渇望、家族の歪みといった普遍的で大きなテーマを浮かび上がらせている。2024年・第37回東京国際映画祭「ユースTIFFティーンズ」にて上映。2025年・第26回 東京フィルメックスの特集:ラモン・チュルヒャー『動物』三部作の世界」にも上映。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 2026年10月30日公開予定
監督:ラモン・チュルヒャー
脚本:ラモン・チュルヒャー
出演:マレン・エッガート ブリッタ・ハンメルシュタイン ルイーゼ・ハイヤー アンドレアス・デーラー ミリアン・ツェルザヴィー レア・ゾーイ・フォス パウラ・シンドラー イリヤ・ブルトマン ルアナ・グレコ
