浅野温子 薄化粧 宮尾登美子の小説3部作を、巨匠・五社英雄が85年に映画化。妻子を殺したうえに、刑務所を脱走した男の必死の生き様をとらえる中で、人間の欲望や情念までもを赤裸々に描き出していく。執念の脱走犯を緒形拳が好演する。
人は心で化粧する。生きんがための闘いに。
殺人を重ねて暗黒の世界を疾駆する大金を掴んだ男。
その男の逮捕に執念を燃やす刑事たち。
製作年 1985年
宮尾登美子三部作によって数々の映画賞に輝いた五社監督が、構想5年を経て映画化に結びつけた注目すべき作品。
直木賞候補にもなった西村望による同名小説が原作。
卑小な人間欲望の切なさといらだち、更に底知れぬ人間の獣性とそれを突き抜けて求める情念のやさしさ、しがらみの哀しさを愛情をこめてしみじみと、そしてしたたかに描く、壮大な男と女の愛のドラマ。
出演者: 緒形拳 浅野温子 松本伊代 藤真利子




